三重大学医学部附属病院との医療連携協定を結びました

この度、にいみ整形外科と三重大学医学部附属病院は、医療連携を結びました。この医療提携は相互に有する医療機能をより発揮し、連携を円滑におこなうことを目的としています。当院は緊密に三重大学医学部附属病院と連携を図ることで質の高い医療環境を確保し適切な医療提供を行うことができます。 当院から三重大学医学部付属病院への紹介は以前から行っていて、三重大学医学部付属病院からの手術後のリハビリなども当院からの紹介者のみならず、紹介して頂いた方は受け入れています。当院から毎月紹介している病院としては、富田浜病院、桑名総合医療センター、鈴鹿回生病院、三重北医療センターいなべ総合病院、海南病院、県立総合医療センター、三重北医療センター菰野厚生病院、尾鷲総合病院などが挙げられます。その他、希望に応じて紹介させていただいています。保存治療では改善が難しい患者様には、手術のメリットが勝っていると考えられる場合に積極的にご紹介をさせていただいております。当院には多くの非常勤医師が勤務しており、判断に迷うようなケースは非常勤の先生に相談したり、相談できない分野は専門医にメールなどで相談をしております。 先日、桑名総合医療センターの方が医療連携を深める目的で来院されました。その際に、いろいろお話を伺いました。当院は、桑名総合医療センターへの紹介患者数が全医療機関の上位30番に入っており、整形外科では最も多いクリニックだったそうです。桑名総合医療センターには、様々な疾患の方をお願いしています。整形外科分野も勿論ですが、パーキンソン病の疑い、内分泌疾患の疑い、自己免疫疾患の疑い、などで専門の先生の診察を依頼しています。整形外科には歩きが不自由で来院される方もおられ、診察しているとパーキンソン病ではないかと思うことが時々あります。また先日は、腰のMRI撮影をした際に、比較的大きな腹部動脈瘤があることに気づき紹介しました(動脈瘤はたまにあります)。首のMRI撮影をして、腫瘍に気づくことも時々あります。 今後も、様々な病院との連携をしながら、地域医療機関である当院でできることは当院で行い、それが難しい場合は病院を紹介させていただきたく考えています。

2022.11.04

新しいコミックスを置きました

院内には多くの新聞、雑誌、漫画などが用意してあります。新聞や雑誌は定期的に変わります。コミックスなどは最新号が発売されれば、追加するようにしています。また漫画については時々、新しいタイトルに変えたりしています。最近では、呪術開戦、東京リベンジャーズなどを用意しました。これらは患者様から評判を聞いて用意しました。東京リベンジャーズを用意してから1年弱ですが、最近、ある患者様から“マッシュル”という漫画が面白いとお勧めいただきました。聞いて少し時間がたちましたが、今回“マッシュル”のコミックスを用意しました。好みもあると思いますが、良ければ読んでください。 私の子供が社会の勉強で、“十返舎 一九”を覚えていました。久々に聞いた名前に、懐かしく思いました。私がいつ、“十返舎 一九“やその代表作である“東海道中膝栗毛”を覚えたのかわかりません。ただ、改めて思うと、本当に不思議な名前だし、その作品名も変なものです。人生のどこかで、東海道中膝栗毛の歴史的意義を知りました。東海道中膝栗毛は江戸時代に最も流行った、現代で言う“お笑い本”で、人々はその作品を読んで大笑いしたそうです。その作者である十返舎 一九は、日本で初めて作家として生涯生計を立てた人だそうです。勉強するときには、試験に答えるために、十返舎 一九・東海道中膝栗毛・滑稽本の3つをセットで覚えたのでしょうが、試験という目的を離れ、知る気持ちになると新鮮な気分になります。 少し前に出張した際に、通りがかった本屋さんで学生の時によく見た古典を題材とした本を見ました。大学受験の時に、漢文は私の得意分野でした。設問に答えるのは難しい時もありましたが、受験勉強のオアシス的なところがあり、文章を読んで感動することがありました。漢文の題材に“貞観政要”が取り上げられることが度々あり、これが好きでした。“貞観政要”の主人公である、李世民は何があっても肯定的な内容が正答になると悟りました。受験生の方がこのブログを読んでいることは少ないと思いますが、受験漢文では、李世民、堯・瞬は良い指導者の代表例で、ネガティブな選択肢は間違いがほとんどです(李世民は実在した人物ですが、堯・瞬は伝説の人物です。堯と瞬は2人ですが、セットで堯・瞬と言われます)。 “貞観政要”は遣唐使で有名な唐の時代の中国の作品です。素人の歴史解説になりますが、唐の前の時代は隋です。隋は短命でした。隋は二代皇帝煬帝の土木事業や戦争ために滅びたとされています。煬帝は運河の整備に力を入れ、国力が消耗したといわれています。皮肉なことに、煬帝が国を傾けるまで行った治水事業は、後の時代からは、それなりに先見の明があるとされており、整備された水路の恩恵を後の人は受け続けています。国力が衰えた隋では様々な勢力が台頭しました。その中で、隋の有力な家臣であった李淵が、戦乱を勝ち抜き唐の初代皇帝になりました。中国の統一に大きな力を発揮したのは、初代皇帝李淵の子供たちでした。特に長男李建成と次男李世民です。李世民の軍功はすさまじいものでした。しかし、悲しいことに、中国が統一されたのち、兄弟間の争いが生じました。そして、長男の李建成は次男の李世民に敗れます(玄武門の変)。そして李世民は2代皇帝の座につきます。李世民(太宗と呼ばれます)は中国の名君の中で最高との呼び声が高い皇帝です(好みの問題ですので諸説あります)。理由は多くありますが、①唐の建国に際する貢献度(軍事力)、②玄武門の変の後、才能あふれる李健成の家臣を多く登用し、国を作り繁栄したこと、③皇帝になっても日々反省の気持ちを持っていたこと、④皇帝になっても贅沢をしなかったこと、などが挙げられます。皇帝になった後の、家臣とのやり取りをまとめたものが“貞観政要”です。この本が大学受験の漢文でよく取り上げられるのは、内容が現代にも通じ、高校生が今後生きていく中で重要なものだからだと思います。先に挙げた、“十返舎 一九”などもそうですが、学生時代に暗記ばかりしていると面白くないですが、少し受験から離れて、“どうしてこんなことを習うのだろうか?“、と思うと、教育のシステムはよく考えられたものだと感心します。 社会人になって学生時代の勉強内容を振り返ると、本当に大切なことを教えていたのだと思いますし、学生時代にいい加減にしてきたことを後悔する気持ちがわきます。人生は気持ちがあれば、学びなおす、あるいは学び足す機会が多くあるものだと思うこの頃です。 購入した書籍です。読みやすいです。

2022.10.29

骨粗しょう症の勉強会に参加しました

先日、骨粗しょう症の勉強会に参加しました。参加した勉強会は骨粗しょう症の専門の先生向けのもので、三重県内では私も含めて2名の参加者でした。発表される先生から、最新の研究内容の紹介や海外を含めた新しい知見の解説をして頂きました。少し紹介させていただきます。 さて、近いうちにアバロパラタイドという新たな骨粗しょう症治療薬が使用可能になります。これは自己注射薬で、すでに海外での優れた成績が報告されています。このように骨粗しょう症分野でも、新しい薬剤、新しい考え方が出てきます。 背骨の骨折後、再度、背骨の骨折が生じやすいことはよく知られています。背骨に限らず、骨折は一度生じると、次が生じやすくなることから、“骨折の連鎖”、“骨折のドミノ”と表現されています。“期間”という観点から見ても、背骨の骨折を生じて1年以内に再度背骨の骨折が生じやすいことも知られていました。最近のトレンドとして、骨折直後には骨折が生じやすいという研究成果がいくつも報告されています。”Imminent fracture risk (差し迫った骨折リスク)”というワードが使用されるようになっています。少し論文を紹介します。 ①骨折した1年以内には約8%の人が、2年以内には約12%の人が次の骨折を経験する(Wong RMY et al. Osteoporosis Int 2022)。 ②手首の骨折後4年以内に14%の人が次の骨折を経験する、骨折部位としては背骨が47%、手首が37%などであった(Jung HS et al. Osteoporosis Int 2021)。 ③骨盤骨折後2年以内に41%の人が次の部位の骨折を生じていた(Smith CT et al. JBJS Am 2021)。 これらは最近報告されたものです。こういった情報もあり、重症の骨粗しょう症患者さんには、より治療効果の高い骨形成促進薬をまず使用しましょう(Anabolic first)という考え方が広がりつつあります(Curtis EM et al. Aging Clin Exp Res 2022)。つまり、最初に強力な治療をしましょうという考え方が広がりつつあります。病気が変わりますが関節リウマチの治療の歴史も今の骨粗しょう症治療の歴史に似ています。20年以上前だと思いますが、その頃は弱い治療から始めて、徐々に強い薬にしていきましょうという考え方でした。私が医師国家試験を受ける20年前には、そういった考え方は転換期にあり、できるだけ早くリウマトレックス®というような強力な薬剤を使用しましょうとなっていて、今やそれが当然となっています。20年間で関節リウマチの治療薬は多くの種類が使用できるようになり、治療成績が飛躍的に向上したこともあり治療方法(治療戦略)は20年前とは全く異なっています。今後、骨粗しょう症に関する研究が進んでいくと、最初にできるだけ強い治療をしましょうという概念が当たり前になるかもしれません。 勉強会では多くの内容に触れられていました。もう一つ、皆さまに紹介させていただきます。それは、顎骨壊死(顎骨骨髄炎)と骨粗しょう症治療の関係についてです。10年以上前に抜歯を行う時に、骨粗しょう症治療薬をお休みしましょうという考え方がありました。当初は抜歯+骨粗しょう症治療薬が、顎骨壊死(顎骨骨髄炎)の発生に関係するのではと考えられていました。明確な根拠もなく出てきた概念で、これが急速に広がったことに、今から考えると恐ろしさすら感じます。その頃でさえ、ビスホスホネート製剤の性質上、2-3カ月休むことがどのような効果をもたらすのか疑問の声もありました(この薬剤は、すぐには効果が切れません。そのため2-3カ月休んだところで何が変わるのだという意見がありました)。いくつかの研究がなされた現時点においても、抜歯時に骨粗しょう症治療薬を休むことのメリットが明確ではないことが紹介されていました。むしろデメリットが報告されています。顎骨壊死(顎骨骨髄炎)は骨粗しょう症治療を受けていない人にも生じていること、顎骨壊死(顎骨骨髄炎)の発生に関して、最近では“骨粗しょう症治療“より“炎症”がキーワードになっていることが紹介されていました。つまり顎骨壊死(顎骨骨髄炎)の発生に、歯周病や根尖病巣(歯の根っこの炎症)といった“炎症“を引き起こす病気の存在が発生に関係していることが紹介されていました(ただ、ビスホスホネート製剤が全く無関係という意味ではありません)。なお、骨粗しょう症薬の中で、顎骨壊死(顎骨骨髄炎)に関して話題になるのはビスホスホネート製剤という薬剤が大半です。デノスマブという薬剤も問題になりますが、私が発表した論文などもあり、デノスマブの休薬は危険という考えもあります(Niimi R et al. Osteoporosis Int 2018, Niimi R et al. Arch Osteoporosis 2020)。 診察室で骨粗しょう症の薬を飲んでいる患者さんから歯の治療をしても大丈夫でしょうか?という事をよくお聞きしますので、今回ご紹介させていただきました。

2022.10.22

講演会のために出張しました

新型コロナウイルス第7波の流行も徐々に収まりつつありますが、以前として新規感染者は発生しています。感染者への対応方法にも、完全ではないかもしれませんが、ある程度手順が確立されてきたと思います。一方で、経済活動への影響が少なくなるように、新型コロナウイルスとどう付き合っていくかも大切な課題になっています。 院長は、年20~30回ほど講演会に出席します。大半は演者としての参加で、骨粗しょう症、高尿酸結晶(痛風)、痛みについての講演をしています。新型コロナウイルス流行に伴い、新型コロナウイルスが登場してから、大半の講演会はWebを用いて開催されています。Webでは移動時間が少なく便利な反面、どうしても臨場感がないことが欠点の一つと感じています。今回、新型コロナウイルス流行後初めて県外の勉強会に参加しました。直前まで新型コロナウイルスの流行状況をみて参加しました。今回は、三重大学出身で、卒業後に千葉県に戻り大活躍されている先生からお誘いを受けました。講演会では、声をかけて頂いた先生の講演がありました。千葉県での骨粗しょう症治療の取り組みがテーマでした。 過去に何度もお伝えしたことがあるのですが、一度、骨折した人は何度も骨折しやすいことが知られています。そのため、一度転倒など軽微な外力で骨折した人は(転倒して骨折すれば、その時に、体に勢いがついていてもそうでなくても軽微な外力と考えられています)、骨粗しょう症の治療を検討すべき状態です。また、ここ数年の骨粗しょう症分野では、骨折1年以内に次の骨折を生じる人が特に多いことが、過去の研究から明らかになっており、最近では、骨折直後の患者さんには、強力な骨粗鬆症治療薬(注射製剤)で治療すべきという論文も発表されています。 骨粗しょう症の治療継続率は低く、治療が必要な人でも1年で約半数の人が治療をやめてしまうという現実があります。そのため、様々な医療機関で骨粗しょう症リエゾンサービス(OLSと呼ばれます)という取り組みをしております。OLSは患者さんやご家族に骨粗しょう症について知ってもらったり、骨粗しょう治療継続率を高めたりする活動をさします。OLSの参加する医療スタッフは医師だけではありません。骨粗しょう症治療薬の中には、治療中断に伴い、リバンド現象を起こすものもあり、治療の中断が危険になることもあります。当院では、受診がなかった患者様にお電話をさしていただいたりして治療継続率を高めています。最近、医療制度面からもOLSなどの活動に対する支援がありました。保険制度の改定に伴い、“大腿骨近位部骨折患者に対して、継続的に二次骨折予防を行った場合(二次骨折とは、骨折した人が次に起こす骨折のことを言います)”の費用が新設さました。総医療費は年々増加しています。その中で、骨折に対する医療費も大切です。国としては、骨折の治療も大切ですが、その予防をすることの方が、医療・介護費(大腿骨骨折の場合は歩行能力なども低下しますので介護費も増加します)の抑制にメリットが多いと考えたのではないかと思います。 千葉県ではいくつかの医療機関が連携し、二次骨折予防に取り組んでいました。三重県でもこういった取り組みが増えていくように努力していかなければと感じました。こういった活動を通して、健康年齢が延びればと思います。

2022.09.24

インカム導入しました

以前もお伝えしたことがありますので、同じ記事かと思われるかもしれません。当院では令和4年6月に一部のスタッフにインカムの導入を始めました。まず使用しやすい部署で運用しました。導入でスタッフの状況がわかり、業務に便利な点が多くありました。そのため、今回、インカムを他部署導入することにしました。 インカムの導入は円滑な運営を目的にしています。使用を開始してから数日経ち、良い点、悪い点を感じます。良い点を挙げると、インカムを使用することで離れた場所での状況がスタッフに把握しやすくなりました。例えば、ある診察室で、採血やMRIの予約を取ることになった場合、どうしても時間を要します。今までですと、他の診察室にいるスタッフは状況がわかりませんでした。インカムを導入することで、担当看護師が、“○○室で採血やMRI予約があります“、と連絡すると、他のスタッフは、その部屋での診察は少しの間できないことがわかるようになります。状況により、手の空いているスタッフが協力することが可能になりました。 当院で導入した機種は、携帯性に優れる機種です。販売されている機種を多く知っているわけではないのですが、当院の機種は予めグループを形成しておき、そのグループ内での会話が可能です。グループを大きくしてしまうと、通信量が増えすぎます。逆に小さくしてしまうと伝えたい人につながらないことがあります。このバランスの難しいところが悪い点だと感じています。慣れていないためか、誰かの声が聞こえるとつい、そちらに注意がいきます。そのため、患者さんとお話しているときに音声が聞こえてくると、驚いてしまいます。今後、慣れてくるとこういったことは減ると思います。 インカムで診察の待ち時間が無くなるわけではないですが、少しでもサービスの向上につながればと思います。

2022.09.18