大掃除

こんにちは。 朝夕は随分と寒くなってきましたね。今日は天気も良く、とても活動しやすい一日でした。 さて、本日はクリニックの大掃除を行いました。 例年は12月31日に行っていましたが、年末は寒さで水仕事がしにくいため、今年は時期を前倒しして変更してみました。休日の清掃に参加してくださったスタッフの皆様には、心より感謝申し上げます。 車いすは車輪部分にゴミがたまりやすいため、念入りに清掃を行いました。併せて空気圧の調整もバッチリです。 こちらは業務用エアコンの室外機です。パーツを分解して、内部までしっかり掃除をしました。 患者様がご利用になる給茶機や傘立ても、きれいに洗浄・お手入れしています。 院内の換気や空調を支えるサーキュレーターも、一つひとつ分解して清掃しました。数が多いので結構時間がかかります。 トイレは便座を取り外して、細部まで徹底的に清掃を行いました。 余談ですが、当院の書籍は可能な範囲でフィルムカバー(ラミネート加工)を施しています。本が破れたり傷んだりするのを防ぎ、耐久性や保存性を大幅に高めるためです。実はこのフィルム貼りは院長である私が担当しているのですが、これがなかなか上手くできません……。図書館の本などはいつもピッタリとフィルムが密着していて、本当に上手だなと感心してしまいます。 空気が入らないようにすること、そしてピタッと隙間なくくっつけることが私の目下の課題です。使っているうちにどうしても端から剥がれてきてしまうので、最近は「フィルムを貼った後にドライヤーで温めたら粘着力が増すのではないか?」と試行錯誤しています。当院にお越しの際は、スマートフォンも有意義なツールですが、ぜひ待合室の書籍も手に取っていただけますと幸いです。 #クリニック大掃除 #整備と清掃 #にいみ整形外科 #院内の快適化 #待合室の書籍 (※このブログ記事は、AI(Gemini)の支援を受けて作成しています。)

2026.11.03

クリニックのリフレッシュについて

以前、当院の改修工事についてご報告しました。 工事は2期に分けて行い、2期目はシルバーウィークの期間中に実施しました。工事が終わってから少し時間が経ちましたが、今回は改めて、改修した箇所をご紹介したいと思います。 1. 壁紙の張り替え 【工事前】 【工事中】壁紙を一部剥がしたところです。写真の左側にあった水色の壁紙がなくなっているのがお分かりいただけると思います。 【工事後】もともと白かった部分は同じ色の壁紙に張り替え、アクセントになっている水色の壁紙は、以前より少し落ち着いた色合いに変更しました。大きく印象を変えるというよりも、これまでの雰囲気を残しながら、きれいに整えることを意識しました。 2. 本棚の位置を変更しました もともと本棚があった場所に椅子を置くようになったのですが、本棚と座ったときの頭の位置が近く、少し気になっていました。 そこで、今回の工事で本棚の位置を変更しました。写真に残っている壁の跡が、以前、本棚が設置されていた位置です。 【工事前】 【工事後】本棚の位置を変更したことで、頭上にも十分なスペースを確保できました。 3. 壁の補強 【工事前】椅子の土台部分が壁に当たり、壁が割れてしまっていた箇所がありました。今回は、同じことが起きないよう、金属板を使って補強しました。 【工事後】破損しやすい場所に金属を取り付けました。日々使用していると、少しずつ傷みが出てくる場所もあります。こうした箇所も、状態を確認しながら適宜修繕していきたいと思います。 4. 天井に扇風機を設置しました 今回の改修工事とは別の時期になりますが、天井に扇風機も取り付けてみました。 院内をより快適な環境にできるよう、できることから少しずつ取り組んでいます。 クリニックは、毎日多くの患者さんにご利用いただく場所です。 これからも、できるだけ院内を大切に、きれいに保ち、必要に応じて修繕を行いながら、快適に過ごしていただける環境づくりに努めていきたいと思います。 患者さんにも、皆さんが気持ちよく利用できるよう、院内を大切にお使いいただけますと幸いです。 今後とも、よろしくお願いいたします。

2026.10.25

重症者向けの骨粗しょう症治療薬、オスタバロ®(一般名アバロパラチド)の治療成績の報告

【多言語での情報発信について】 当院のブログには海外からも多くの方に訪問いただいております。オスタバロ®による重症骨粗しょう症治療やその効果・副作用への関心は万国共通の課題であると考え、より多くの方に正しい知識をお届けするため、本記事を日本語・英語・中国語の3か国語で掲載しております。 [Multilingual Support] To support our international readers, this article is available in English and Chinese following the Japanese text. [多语言信息] 为了方便国际读者,本文在日语正文之后附有英文和中文翻译。 こんにちは。 2024年に発表されたASBMR(米国骨代謝学会)の提言書では「Anabolic first(最初から骨形成促進薬を使用する)」の概念が強く打ち出されました。提言書では、重症者には重症者向けの注射製剤(アバロパラチド、テリパラチド、抗スクレロスチン抗体製剤)の使用が強く勧められています。比較的効果の弱い骨吸収抑制剤で様子を見るのではなく、積極的に骨を強くしていく時代になっています。先に骨吸収抑制剤を使用すると、その後、骨形成促進薬を使用しても効果が減弱することがわかっていることも、重症者向けの注射製剤を勧める大切な理由の一つです。 保険事情もあり、日本での適応基準は諸外国に比べて厳しいものがありますが、当院ではすべての製剤に対して大規模臨床試験や豊富な処方経験に基づき、安全かつ効果的な治療を行っています。現在までにオスタバロ®で治療を開始された方は200名弱に達し、国内でも有数の実績を誇っています。 ここで、どのような方が「重症骨粗しょう症」に該当するのか改めて整理しておきます。 【重症骨粗しょう症の主な基準】 2ヵ所以上の骨折をしたことがある人(特に、手首、背骨、大腿骨など) 背骨の骨折の場合、潰れ方がひどい人 骨折を1ヵ所しており、骨密度が若い人の平均に比べて65%未満の人 骨密度が若い人の平均に比べて60%未満の人 さらに最近では、2年以内に発生した大腿骨、背骨、骨盤の骨折についても、次の骨折が「高確率に、そしてすぐに生じやすい」という“切迫した骨折リスク(Imminent fracture risk)”とみなされるようになりました。そのためASBMRの提言書でも、こうした方々には重症者向けの治療薬を初期から使用することが強く推奨されています。 今回は、このような背景を踏まえ、オスタバロ®の使用期間満期である18ヵ月の治療成績についてご報告いたします。 【今回の成績(オスタバロ® 18ヵ月治療)】 1.対象患者様: 全79名 2.18ヵ月治療継続者: 66名 3.中止された患者様の内訳: 通院中断:5名 治療意欲の低下:5名 金銭的事情:1名(※オスタバロは3割負担で薬剤費が毎月一定額かかります。これに加え受診料や自己管理指導料なども必要となります) 気分不快:1名 薬剤と関係のない体調不良:1名 4.副作用について: 血中カルシウム濃度が上昇する方も見られましたが、適宜対応することで治療を継続できました。 中止には至らないものの、軽度の気分不快や注射部位の発赤などを経験された患者様もいらっしゃいました。過去の経験から、副作用を強く心配される方ほど症状を感じやすい傾向が見受けられます。また、論文等では未発表ですが、院長の印象として、男性は女性に比べて骨粗しょう症治療の受け入れや継続率が低い傾向があります。 5.骨密度増加効果: 腰椎: 13.4%増 大腿骨近位部(ふともも): 8.7%増 【少し解説:治験データと実臨床の比較】 世界的な国際臨床試験であるACTIVE試験や、国内で行われたACTIVE-J試験では、18ヵ月間のアバロパラチド治療により、腰椎で約9.2%〜9.7%、大腿骨近位部(トータルヒップ)で約3.4%〜3.5%の有意な骨密度増加効果が示されています。 今回の当院の実臨床データでは、それを上回る非常に高い改善効果が確認されました。 骨粗しょう症の最も大切な治療目標は、寝たきりや生活水準の低下、生命予後に大きく影響する「大腿骨骨折の予防」です。ご本人の不便さはもちろん、ご家族の介護負担を減らすためにも極めて重要ですが、大腿骨の骨密度は骨の構造上、腰椎に比べて増加しにくい部位です。その大腿骨近位部において、これほど大幅な増加が図れたことは非常に力強い結果と言えます。 また、治療継続率については、類似したテリパラチド連日製剤では1年継続率が約65%、2年で約50%近くであったため、オスタバロ®も同様の傾向に収束していく可能性があります。しかし、今回の初期解析のように継続率を高く維持できるよう、副作用へのきめ細やかな対策や、患者様との十分な対話を今後も大切にしてまいります。 加齢に伴う骨の変化に対して、根本的な「若返り薬」こそありませんが、適切な治療を継続することで骨折という重大なイベントを防ぎ、健康的な生活を長く守ることができます。これからも患者様と二人三脚で、より良い治療を提供してまいります。 Treatment Outcomes of Abaloparatide (Ostabalo®), an Osteoporosis Treatment for Severe Patients [Multilingual Support] To support our international readers, this article is available in English and Chinese following the Japanese text. Hello everyone. In the 2024 recommendations by the American Society for Bone and Mineral Research (ASBMR), the concept of "Anabolic first" (initiating treatment with bone-formation-stimulating agents) was strongly emphasized. The guidelines strongly recommend the use of injectable agents intended for severe patients (abaloparatide, teriparatide, and anti-sclerostin monoclonal antibodies). We are now in an era where we actively strengthen bones rather than simply monitoring with less effective antiresorptive agents. Another important reason for recommending anabolic injections first is the known fact that prior use of antiresorptives can attenuate the subsequent efficacy of bone-formation agents. Due to insurance regulations, Japan's indication criteria are relatively strict compared to other countries, but our clinic provides safe and effective treatment for all agents based on large-scale clinical trials and extensive prescription experience. To date, nearly 200 patients have started treatment with Ostabalo® at our clinic, boasting one of the top achievements in Japan. Here, we summarize the criteria defining "severe osteoporosis": [Main Criteria for Severe Osteoporosis] Individuals who have experienced fractures at two or more sites (especially the wrist, spine, femur, etc.) Patients with severe vertebral compression fractures Individuals with one fracture and a bone mineral density (BMD) less than 65% of the young adult mean (YAM) Individuals with a BMD less than 60% of the YAM Furthermore, recent guidelines consider fractures of the femur, spine, or pelvis occurring within the past 2 years as "Imminent fracture risk," meaning subsequent fractures are highly likely to occur immediately. Consequently, the ASBMR guidelines strongly recommend initiating severe-grade treatments from the very beginning for these patients. Based on this background, we report the 18-month treatment outcomes of Ostabalo®, which marks the completion of its authorized treatment period. [Results: 18-Month Ostabalo® Treatment] Target Patients: Total of 79 patients Completed 18-Month Treatment: 66 patients Breakdown of Discontinued Patients: Dropped out / lost to follow-up: 5 patients Decreased motivation for treatment: 5 patients Financial reasons: 1 patient (Note: Ostabalo entails a regular monthly medication cost under 3% copay, along with consultation and self-management guidance fees) Discomfort / malaise: 1 patient Unrelated physical illness: 1 patient Side Effects: Elevated blood calcium levels were observed in some patients, which were managed appropriately to continue treatment. Some patients experienced mild malaise or injection-site redness, though not leading to discontinuation. Past experience suggests that patients who strongly worry about side effects tend to perceive symptoms more easily. Although unpublished in papers, the Director notes an impression that male patients are less likely to accept osteoporosis treatment and have lower continuation rates compared to females. Bone Density Increase Effects: Lumbar Spine: +13.4% Proximal Femur (Hip): +8.7% [Brief Commentary: Clinical Trial Data vs. Real-World Data] In the global ACTIVE trial and the domestic ACTIVE-J trial, 18 months of abaloparatide treatment demonstrated a significant bone density increase of approximately 9.2%–9.7% in the lumbar spine and 3.4%–3.5% in the total hip. Our clinic’s real-world data confirmed exceptionally high improvement effects exceeding these clinical trial benchmarks. The primary goal of osteoporosis treatment is the "prevention of hip fractures," which profoundly impact bedridden states, quality of life, and prognosis. While crucial for preventing personal inconvenience and reducing family caregiving burdens, femoral bone density is structurally difficult to increase compared to the lumbar spine. Achieving such a substantial increase in the proximal femur is a highly encouraging result. Regarding treatment continuation rates, similar daily teriparatide formulations showed a 1-year continuation rate of about 65% and roughly 50% at 2 years, meaning Ostabalo® may eventually converge on a similar trajectory. However, we will continue to cherish meticulous measures against side effects and thorough dialogue with our patients to maintain high continuation rates, as seen in our initial analysis. While there is no ultimate "rejuvenation drug" for age-related bone changes, continuing appropriate treatment can prevent major events like fractures and protect a healthy lifestyle for years to come. We remain committed to working hand-in-hand with our patients to provide better treatments. 重度骨质疏松症治疗药物Ostabalo®(通用名:Abaloparatide/阿巴拉肽)18个月治疗成效报告 [多语言信息] 为了方便国际读者,本文在日语正文之后附有英文和中文翻译。 大家好。 美国骨矿盐研究学会(ASBMR)在2024年发布的建议书中,强烈主张了“Anabolic first(优先使用骨形成促进剂)”的概念。建议书强烈推荐为重度患者使用专用的注射制剂(阿巴拉肽、特立帕肽、抗硬化素单克隆抗体)。我们已经进入了一个不再仅仅依靠效果相对较弱的骨吸收抑制剂来观望、而是积极增强骨骼的时代。先使用骨吸收抑制剂后,即便再使用骨形成促进剂,其效果也会减弱,这也是推荐重度注射制剂的重要原因之一。 受保险制度限制,日本的适应症标准较其他国家更为严格,但本院基于大规模临床试验和丰富的处方经验,对所有制剂均提供安全有效的治疗。截至目前,在本院开始使用Ostabalo®治疗的患者已近200人,在日本国内拥有领先的治疗业绩。 在此,我们重新梳理符合“重度骨质疏松症”的标准: [重度骨质疏松症的主要标准] 曾发生2处或以上骨折的人(特别是手腕、脊椎、股骨等) 脊椎骨折塌陷严重的人 发生1处骨折且骨密度低于同龄健康人群平均值65%的人 骨密度低于同龄健康人群平均值60%的人 此外,最近2年内发生的股骨、脊椎、骨盆骨折被视为“迫在眉睫的骨折风险(Imminent fracture risk)”,这意味着下一次骨折极有可能迅速发生。因此,ASBMR的建议书也强烈推荐从初期开始为这些患者使用重度治疗药物。 基于此背景,我们在此报告Ostabalo®达到使用期满18个月时的治疗成效。 [本次成效(Ostabalo® 18个月治疗)] 对象患者: 共79名 坚持18个月治疗者: 66名 中止治疗患者的明细: 中断就诊:5名 治疗意愿降低:5名 经济原因:1名(※Ostabalo®在3成自付比例下每月需承担一定药费,除此之外还需支付诊疗费、自我管理指导费等) 身体不适:1名 与药物无关的身体不适:1名 关于副作用: 部分患者出现血钙浓度升高的现象,通过及时应对得以继续治疗。 虽未导致停药,但也有患者经历了轻度不适或注射部位发红。根据以往经验,越是极度担心副作用的患者,往往越容易感受到症状。此外,尽管论文尚未发表,但院长根据临床印象发现,男性患者对骨质疏松症治疗的接受度及坚持率往往低于女性。 骨密度增加效果: 腰椎: 增加13.4% 股骨近端(大腿骨): 增加8.7% [简要解说:临床试验数据与真实世界数据的比较] 在全球国际临床试验(ACTIVE试验)及日本国内开展的(ACTIVE-J试验)中,使用阿巴拉肽18个月后,腰椎骨密度显著增加了约9.2%~9.7%,股骨近端(全髋)增加了约3.4%~3.5%。 而本院的真实世界数据证实了超越上述临床试验的高改善效果。 骨质疏松症最重要的治疗目标是“预防股骨骨折”,因为股骨骨折会严重影响患者的生活水平乃至生命预后。这不仅关系到本人的日常生活不便,对减轻家属的护理负担也极其重要,但由于骨骼结构原因,股骨的骨密度原本就比腰椎更难提升。能在股骨近端取得如此大幅度的增长,是一个令人振奋的强有力结果。 关于治疗坚持率,同类每日注射用特立帕肽的1年坚持率约为65%,2年约为50%,因此Ostabalo®未来也可能收敛于这一趋势。不过,为了保持如本次初期解析般的高坚持率,我们将继续重视针对副作用的细致对策以及与患者的充分沟通。 对于伴随年龄增长而产生的骨骼变化,虽然并没有根本上的“返老还童药”,但持续进行适当的治疗可以预防骨折这一重大事件,长期守护健康的生活。我们将继续与患者携手并进,提供更优质的医疗服务。 #整形外科 #骨形成促進剤 #骨粗しょう症 #オスタバロ #Anabolic first #にいみ整形外科 (※このブログ記事は、AI(Gemini)の支援を受けて作成しています。)

2026.09.20

日常診療でよくあるできごと(外来あるある)

今回は、普段の診療の中で頻回にある質問や、整形外科に限らず、多くの医療機関でも日々繰り広げられているであろう「外来あるある」をまとめてみました。こういった疑問やすれ違いが少しでも減り、より円滑に診療が進むことを願っています。実は、こういったやり取りは長時間になりがちで、待ち時間にも繋がっています。 Q1. もっといい方法ないですか? 治療は常に合理的であることが求められます。当院でも、やりやすく、効果が高く、バランスの取れた合理性・妥当性のある方法から順にご紹介しています。もちろん、治療方法(治療メニュー)には限りがあります。 整形外科で言うと、治療方法はスライドのごとく、症状や好みに合わせて選択していきます。 【治療方法(慢性疾患の場合)】 選択肢: 手術、外用、内服、注射、装具、リハビリ、あるいは「何もしない・今まで通り」 例えば、重症の骨粗しょう症の方には注射薬をお勧めしますが、「できれば内服薬で」とよく言われます。しかし、内服で同等の効果が得られるのであれば、そもそも注射薬が発売に至ることは考えにくいのです(使用する人が少ないとメーカーも分かるため、コストをかけて売れない薬を発売することはありません)。 「お薬があまり使用したくないんです」と言われることもありますが、それは医師も分かっています。それでも薬を勧めているのは、今、その薬が必要だからに他なりません。 また、「食事と運動で何とかしたい」というご意見もいただきます。それで済むならそれに越したことはありませんが、現実的に老化が関わる病気をそれだけで対応しようと思うことには無理があります。もし食事と運動に気を付ければすべて解決するのであれば、そもそも人間は年を取らない(老化しない)ということになってしまいます。 こういったお話を、時間をかけて説明しますが、実は大半の人が、今まで通りの治療を望まれます。それは、合理的な治療方法を選んで“今の治療”に至っているため、改めて治療方法を聞いても患者様が求めるような“劇的に良い方法”はなく、今までの方法が最も合理的という現実を知るからです。 Q2. 根本的な治療をして欲しい 老化が関わる病気の場合、残念ながら根本的な解決はできません。なぜなら、「若返り薬」というものは存在しないからです。つまり、こうしたご要望は現実には難しい「無理難題」ということになります。治療のゴール(目標)は、老化が関わる病気かどうかで異なります。 【ゴール(目標)と病気の種類】 もとに戻る(老化が関わらない病気): 軽微な怪我(打撲・打ち身)、かぜ、下痢、インフルエンザなど 症状がなくなる(老化が関わる病気・若返り薬がない): 変形による病気、リウマチ、骨粗しょう症、高血圧、糖尿病、高脂血症など 老化が原因の大きな要素になる疾患では、残念ながら病気そのものは治すことができず、手術ですら大きな対症療法という面もあります。 Q3. 動くときだけ痛いんです。普段は痛くないです。 診察は、一つひとつの「決め事」の連続です。診察室で体調を伺い、病気について説明し、最終的にどのように対応していくかを患者様と相談・実行して診察が終了します。当院ではお薬が必要かどうかも患者様と一緒に相談しますが、その際によくあるのが次のようなシーンです。最終的にはどちらかに決めていただくことになります。 【薬の治療の考え方】 多くの痛みは、特定の時(タイミング)に出る大半です(例:膝は、立ち上がった時、階段昇降、歩行時など。安静にしていたら痛くない人が大半です)。  “動かすと痛い”という患者様への対応は二者択一になります。 動かすと痛い → 「痛いから困る」という患者様には薬を処方したり注射したり、治療介入します。 動かすと痛い → 「(動かさなかったら痛くないので」あまり困らない」という患者様には治療介入しません。 *治療介入が必要かは考え方次第であり、どちらかを選ぶことになりますが、「どうするか」を伺うと、一定の人は次の話題に話が変わってしまいます。決断することを避けているためだと思いますが、診療は決め事という側面もあるため、決めていただくことも大切です(“困る”という話で治療介入の説明をすると“動かさなかったら困らない”と話が変わり、“困らないなら様子見ましょう”と話すと“やっぱり困る”と、堂々巡りになることは毎日あります)。 4.そんな話は聞いていません 患者様は、ご自身が覚えていないことを「聞いていない」と表現されることが時々あります。日常の会話であれば、「本当に聞いていないのか」「自分が忘れてしまったのか」の2パターンを考えるところですが、医療現場では「最初から説明していない」ことにされてしまうことが少なくありません。カルテにはしっかりと説明した旨を記載しているのですが……。 特に使用期間が決まっている製剤などで、治療の終了近くになり次の治療方法(逐次治療)の説明をすると、しばしばこの会話になり気まずい雰囲気になってしまいます。覚えていないのはこちらの説明が足りなかったのか、時間もずいぶん経っているから仕方ないという気持ちもありますが、「聞いていない」と言われると悲しくなることもあります。 5.治療は一生ですか? 経年性の変化が関わる病気に、基本的に「治療の終了」はありません。 ある時点で病状が進み、治療の合理性が上回るために治療が開始されます。そこから5年、10年と治療を続けていれば、悪くなるのをある程度抑制できます(悪くなるペースを緩やかにできます)。病気の種類や治療薬によっては改善するものもあるでしょう。ただ、薬の効果は基本的に一過性のものであり、やめれば元に戻ってしまいます。 お薬との付き合い方を年齢で振り返ってみると、 10代: 常時内服している人は少ない。 40~50代頃: 何らかの薬が開始になるという話題が増える。老化が関係した病気が診断される人も出てき、薬物療法がスタートする。 70代頃: 何錠内服しているかが話題になる。老化が進んで複数の病気を抱えるようになり、例えば高血圧などを例にとると、かつては1錠で対応できていたものが、病状の進行に伴い1錠では足りなくなる。 基本的に加齢に関わる病気は、ある時点で診断されれば、骨折や脳梗塞、心筋梗塞といった重大なイベントを予防するために、治療の必要性が経時的に増していくものなのです。 まとめ 医療現場のリアルな本音をお伝えしましたが、こうした日々の診療における意思決定やコミュニケーションの積み重ねこそが、より良い治療へとつながっていきます。これからも患者様と二人三脚で、納得のいく医療を提供していければと考えています。 #外来あるある #整形外科 #慢性疾患 #骨粗しょう症 #にいみ整形外科 (※このブログ記事は、AI(Gemini)の支援を受けて作成しています。)

2026.09.12

痛みと骨粗しょう症の勉強会に参加しました

こんにちは。徐々に涼しくなってきましたね。この時期になってくると、夜の涼しさが顕著になり、季節が秋に変わっていると感じます。 先日、東京で行われた“痛みと骨粗しょう症の勉強会”に参加しました。概要や学んだことを報告させていただきます。 本講演会の講師の先生は3人でした。1人目の講師は、痛みを感じ整形外科を受診する患者さんに骨粗しょう症を多く併発していることを、自院のデータを示しながら説明して頂きました。 2人目の講師は大学病院の痛みセンターに勤務されている整形外科医でした。とても興味深い内容でした。痛みは、様々な機序から生じます。 大まかな流れとしては、 まず、悪いところに炎症が生じて痛みが発生する。 適切に炎症、それに伴う痛みがとれないと、中枢感作が生じ、痛みを伝える神経回路に異常が生じ出し、痛みが長く続くようになる。また、脳やその近くでも痛みを容易に感じる回路が形成されたり、痛みが続く回路が形成されてしまう。 ・まず、悪いところに炎症が生じて痛みが発生する これ対しては炎症を抑える薬を使用します。 ・適切に炎症、それに伴う痛みがとれないと、中枢感作が生じ、痛みを伝える神経回路に異常が生じ出し、痛みが長く続くようになる。また、脳やその近くでも痛みを容易に感じる回路が形成されたり、痛みが続く回路が形成されてしまう。 これに対してはこのような疼痛に対応する薬剤が使用されます。さらに今後、新たな薬が開発される余地は大いにあります。よく、「痛み止めは体に悪いから」と使用を頑なに控える患者さんがいます。薬剤を控える患者様と、必要に応じてお薬を適切に使用される患者様と比べたとき、「痛みが早く取れるというメリット」と「薬の副作用」のバランスに悩むだけでなく、「初期に薬剤を使用しなかったために痛みが慢性化してしまう」という大きなリスクに悩みます。最終的にどちらの対応が患者さんにとって良かったのか、その結果を比較した臨床試験があると良いなと、日々疑問をもちながら診療しています。 また、勉強会では、あるジャンルの薬剤がテーマになっており、どういった患者さんに効果が発揮しやすいか、あるいは効果が出にくいかについても解説がありました。 この先生の講演で特に印象的だったのは、痛みが頑固でその程度・訴えが強い患者さんの中には、発達障害・発達遅滞(神経発達症)の方が多くいるという点です。診療でのありがちな具体的な例を用いて説明していただきました。例えば、時々診察終了後に質問があるために再度ドアをノックされる患者さん、「全部検査してほしい」と言われる患者さん、あるいは「同じ質問を繰り返される」ような患者さんの中には、発達障害・発達遅滞(神経発達症)の可能性があるそうです。そして、そういった方々が感じている痛みは一般的な薬物治療では効果が出にくい機序であるため、薬物治療が無効な場合が多いというお話でした。 その他、労災や交通事故の患者さんの一部にも、お薬が効きにくい人がいるとのことです。これは“疾病利得”という原理からです。疾病利得とは、病気やケガでいることによって(無意識に)得られるメリットのことです。労災保険の手厚い制度が、期せずしてこの利得を強めてしまい、結果として治療や復職の長期化につながることが指摘されています。 痛みの発生には様々な側面があり、当院では気分転換も大切と考えていますので、痛みが長期化する患者さんには適宜運動をおすすめしています。運動には、痛みに対する感じ方を和らげる効果もありますので、当院の診療でも大切にしていきたいと考えています。 3人目の講師は、骨粗しょう症やリウマチの分野で特に高名な先生でした。非常に分かりやすいお話でした。 講演では、骨粗しょう症の治療介入率(治療を始める人の割合)や継続率が低いことが非常に問題であり、“人生100年時代”を迎えつつある現在、それが健康を失っている大きな原因の一つであると説明されていました。 その中で、大腿骨の骨折には依然として多くの問題があるにもかかわらず、患者さんやご家族、国民の間に切迫感が少ないことが指摘されました。大腿骨骨折発生後5年以内の死亡率は非常に高い(がんの5年生存率と比べても遜色ない)にもかかわらず、世間一般では、がんに対しては「人生の重大な危機」として強い恐怖心を抱くのに対し、大腿骨骨折については「ただ骨が折れただけ」と過小評価(軽視)してしまう傾向があります。 ここで、講演会では使用されていない香港における興味深いデータをご紹介します(図4)。 香港の患者データベースを用いた調査(50歳以上、53,856例等)によると、年齢を統計的に調整(考慮)しても、大腿骨近位部骨折後の5年死亡率は、肺がんなど一部の難治性がんを除き、さまざまながんと比べても遜色ないほど高いことが示されています。肺がんや腎臓がん、膵がんなどのように生存率が極めて低いがんと比べればまだ穏やかではあるものの、決して軽視してよいものではありません。 さらに、骨粗しょう症による骨折は、金銭的にも大きな影響(損失)を患者さんやご家族にもたらします(図5)。 骨折後に「雇用形態を変更した介護者(主にご家族)」の割合は68.3%にものぼるという報告があります。お若いうちの骨折であればここまで大きな影響は出ないかもしれませんが、ご高齢になって生じる大腿骨骨折に関しては、患者さんご本人の生命や身体機能だけでなく、支えるご家族の生活や人生設計にも甚大な影響が生じるのです。 勉強会に参加すると、普段自分が気付かない観点から新しい情報を得ることができ、今後の診療に大いに役立ちます。今回の学びを、今後のより良い治療に繋げていきたいと思います。 #整形外科 #骨粗しょう症 #痛み #中枢感作 #大腿骨骨折 #にいみ整形外科 (※このブログ記事は、AI(Gemini)の支援を受けて作成しています。)

2026.09.06
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