みなさまにより添った診療をこころがけます

にいみ整形外科クリニックは桑名市赤尾にある整形外科です。
整形外科の担当分野である関節痛や首や腰の痛み、運動能力の低下についての治療を行います。
骨粗しょう症については特に熱心に治療や研究を行ってきました。
「かかりつけ整形外科医」として地域の皆様に満足していただけるように、 優しく丁寧な診察と説明、質の高い医療の提供を目指します。

ごあいさつ

2018年に桑名市赤尾に、にいみ整形外科を開院させて頂きました。あっという間に5年が経過しました。

私は、これまで三重大学病院や県内の総合病院を中心に、整形外科の担当分野である、骨折、ひざや肩などの関節痛、腰や首の痛みの治療を行ってきました。また、研究も熱心に行いました。ひざや股関節の研究、骨や筋肉にできるがん(肉腫)、骨粗しょう症の研究を行ってきました。
研究は、どういった患者さんに薬が効きやすいかなど、日常の診療にすぐに役立つことをテーマにすることに心がけて行ってきました。研究成果は海外の有名雑誌に数多く掲載されました。地域の方、医師、看護師、薬剤師向けの講演会依頼も多数あり、全国各地に伺い、より良い治療の普及に努めてきました。これは、開院後も続いており、年間20回程度の講演を行っています。

当院の特徴として、
①紹介する患者さんや当院へ紹介される患者さんが多いことが挙げられます。紹介状は年間1000件以上作成します。当院から手術目的に紹介する方は年間200件以上になります。
②様々な分野のエキスパートの医師が来院し、診療にあたっています。
③他科の疾患が見つかることも多くあることも特徴の一つです。当院受診をきっかけに見つかる代表的な疾患には、副甲状腺機能亢進症、パーキンソン病、高脂血症、腹部動脈瘤、がん、鼡径ヘルニアなどがあります。
④事故や労災の患者さんも多く来院されます。

後遺症が残っている人は、詳細に診断書を作成し、適切に後遺症判定が受けられるように努めています。
これまで培ってきた整形外科医の知識や経験を生かして、そして新たな知識を取り入れ、引き続き地域の皆様のお役に立てるようにと努力してまいります。よろしくお願い致します。

院長/医学博士 新美 塁

院長の主な業績

関節の病気、腫瘍、骨粗しょう症についての研究をしてきました。
学会発表 100回以上
講演会講師 50回以上
発表論文(英文) 30篇以上 掲載雑誌(骨粗しょう症領域で主なもの)
Journal of Bone and Mineral Research 1編
JBMR Plus 1編
Osteoporosis International 8編
Bone 1編
Calcified Tissue International 1編
2019年度(第14回) 日本骨粗鬆症学会 森井賞受賞

経歴

2002年(平成14年)
三重大学医学部卒業 以後、三重大学医学部付属病院、村瀬病院、北広島病院(北海道)、尾鷲総合病院、鈴鹿中央病院に勤務

2010年(平成22年)
富田浜病院 医長

2018年(平成30年)
にいみ整形外科 開院

専門分野

外傷 骨粗しょう症

資格

医学博士
日本整形外科学会専門医
日本骨粗鬆症学会認定医
日本整形外科学会認定リウマチ医

所属学会

日本整形外科学会
日本骨代謝学会
日本骨粗鬆症学会
中部日本整形外科災害外科学会

当院での臨床研究について

当院では、当院で行う骨粗鬆症や痛みの研究以外に先進医療や臨床研究に協力をしています。

骨の一生は、木の一生と同じ

人は多くの骨で支えられています。体の他の部分と同じく、骨も老化し弱くなっていきます。骨粗しょう症は、骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。“骨の一生”は“木の一生”に似ています。そこで、骨粗しょう症について、木の枝を使って解説しましょう。若い枝はやわらかく、よくしなります。そのため、なかなか折れません。成長した木の枝は硬くなります。そして最後は枯れてしまいます。枯れた木の枝は、硬さがある程度残っています。しかし、枯れた枝では、しなやかさは失われ、パキンと簡単に折れてしまいます。柔らかくても折れないのは若い枝とは対照的です。実は、骨でも同じようなことが起こります。年老いた骨は柔軟性がなくなり、硬さはある程度残っていても、弱い力でも折れてしまいます。

骨粗しょう症と骨密度

骨粗しょう症=骨密度が低い病気というイメージが定着しています。しかし、骨折する人の中で、骨密度が低い人は2割しかいません。実は骨折する人の8割は、骨密度はあまり低くありません。骨折する人の骨は硬いのですが、枯れた枝のように、パキンと折れ易くなっています。骨粗しょう症は、骨密度が低くなる病気ではなく、骨が弱くなり骨折しやすくなった状態を言います。

骨折しやすい人の特徴

骨折しやすい人の特徴はわかっています。大切なのは“ちょっとしたこと”で骨折したことがあるのかです。“ちょっとしたこと”とは、転倒した時や、それ以下の衝撃です(重いものを持った時、くしゃみをした時など)。この程度の衝撃で骨折したら、その人は骨粗しょう症です。一度骨折したことがある人は、将来骨折する可能性が高いことが、数多くの研究で明確にわかっています。骨折したことがない人の場合は、骨密度を測定して、骨粗しょう症かどうか判断します。骨折したことがあるかないかは、骨密度測定以上に重要な判断基準になります。特に40~60才代で骨折された方には、打ち方が強かったといわれる方もいます。でも、中学生や高校生の骨がしなる世代の子供が、部活などで“ちょっとしたこと”が生じても骨折を生じることはありません。40~60才代の方が骨折するのは、骨が弱くなっているからです(80歳になればそうかと納得される方が大半ですが、骨の状態は目に見えないので、元気な方ほど納得していただけないのが診察している時に難しく感じることです)。これこそが骨粗しょう症そのものなのです。40~60才代の方では骨密度が高い方が多く、かえって自分の骨は丈夫だと思われる方が多くいます。残念ながら、こういった方でも将来の骨折率が高いことは明確なので治療を検討したほうが良いと思います。このほか、両親が骨折したことがあるか、など大切なことが多くあります。骨粗しょう症は、丁寧な問診が診断に極めて重要な疾患です。当院では、丁寧な問診や診察を行い、骨粗しょう症の評価をしています。

骨粗しょう症は食事や運動で防げるか?

骨粗しょう症と診断し治療を勧めると、食事や運動で治らないかと質問をいただきます。
まず薬=危険、食事=安全というのは誤解です。糖尿病は食事が密接に関係しているのは知っていると思います。糖尿病に関係する“砂糖”の原材料は「さとうきび」や「てん菜」といった植物で天然由来です。高血圧には食塩の摂取が関係しますが、これも天然由来です。“天然由来の食べ物=安全”と思う気持ちはよくわかりますが、糖尿病や高血圧の話から “天然由来の食べ物”だから安全という考えが成立しないことはご納得いただけると思います。骨を強くすることに関して食事や運動で改善するには限度があります。骨はカルシウムの塊ではありません。カルシウムをいっぱい摂取しても骨は強くなりません。過度なカルシウム摂取は不整脈を生じるリスクすらあります。骨にはコラーゲンなど多くの物質が“骨組み”を作っています。コラーゲンは体のいたる所にあり、徐々に劣化していきます。コラーゲンが豊富にあり体の表面に見える部位は、皮ふ・爪・髪です。体の表面にあるとわかりやすいので、これについて説明します。年を重ねると、皮フにはハリがなくなりしわができます。爪は分厚くなり、ぱちんと割れるようになります。髪もハリがなくなり、細く、縮れてくると思います。食事や運動に気を付けておれば、皮ふ・爪・髪がいつまでも小学生や中学生のころのように維持できることがあるでしょうか?人生の途中で食事や運動に気を付ければ、徐々に若返ることがあるでしょうか?それは無理ですね。骨だけ若いまま維持することや若返りを求めるのは無理です。プロのスポーツ選手が引退するのは、食事や運動に気を付けていないからではありません。食事や運動に気を付けても、体の衰えは進行してしまうからです。

当院の特徴

骨粗しょう症の治療は薬物治療が中心です。食事や運動など生活環境の改善は大切です。
しかし、食事に気をつけている人でも、老化は確実に進み、いつかは死にます。それと同じように、食事のみで骨粗しょう症を止めることはできません。そのため、薬物療法は重要です。骨粗しょう症のお薬は、新しい治療効果の高いものが続々と出てきております。当院では、新しい薬についても、先行使用されている海外の状況や国内で行われた治験の結果を詳細に検討しています。そして新薬の特徴を熟知した上で、以前からある薬剤や新薬の中から患者さん毎に最適な薬剤を選択していきます。当院では、当院の治療結果についても詳細に調査し、次の治療にフィードバックしております。院長が過去に行った研究内容は、学会発表や論文として世界に情報発信されております。その結果はJournal of bone andmineral research、Osteoporosis international、Boneといった国際的に権威ある骨粗しょう症に関する専門誌に相次いで掲載されており、院長の論文は、例えば2018年の1年間で82本の論文に引用されております。どのような患者さんに薬が効きやすいか、診断や治療の工夫に関する情報は、日本国内だけではなく世界中の医療機関で利用されております。治療などに関して、海外の専門家からの問い合わせも受け付けております。また、骨粗しょう症治療の向上のため、月に1回程度、医師を対象とした講演会に講師として出席しております。それ以外にも、薬剤師、看護師、介護士など様々な職種の方からも依頼を頂き、講義を行っております。市民向けの講演会も積極的に開催しております。

最後に

骨粗しょう症による骨折は、年をとれば誰でも起こりえる怪我です。80歳の女性の5割の人は、骨折経験があるという報告もあります。背中が丸まってきた、転倒して骨折した、お母さんが骨折したことがある、骨粗しょう症か心配、こういった記事を読んで当院で治療を受けたい、そういった方は、ぜひ来院ください。

にいみ整形外科の設計・建設は地元企業にお願いしました。
設計:(株)中村建築設計事務所(東員町)
建設:(株)伊藤工務店(桑名市)
また、ホームページ作成やロゴデザインはkanbe illust and designにお願いしました。