ポケットエコーを導入しました

医療技術は日々、少しずつですが進歩しています。エコーは胸部・腹部・頚部などで発達してきましたが、最近では整形外科領域でも使われてきています。当院ではポータブルタイプのエコーを台導入しました。患者様の状態把握に役立つと考えています。全ての患者様に行う検査ではありません。靭帯損傷(捻挫を含む)、スポーツ障害、腫瘍などの診断や診断の補助に利用します。また、注射する際に、目的とした部位に針が届くように確認するために使用します。

2023.09.18

エイに刺された患者様が来院されました

今回は珍しいケガの紹介です。ブログの記事にする事について患者様から許可を頂きましたので、今回ご紹介させていただきます。  先日、河口近くでエイに刺された方が来院されました。浅瀬を歩いていたところ、エイに刺されたそうです。傷は小さいのですが、出血が止まらず、非常に強く痛がっていました。  ※負傷した時の写真。加工してあります。  様々な生き物による刺し傷、咬み傷があります。全ての特色を知るのは難しいです。本患者様は、局所の所見は小さな傷がある程度でしたが、出血が止まらず、痛みも強いことから毒(化学的な損傷)による症状が強く出ていることが考えられました。エイの生態や、エイによる刺傷の特徴が分からなかったために、すぐに調べました。さらに、鳥羽水族館に電話連絡し、エイによる刺し傷の特徴を教えて頂きました。特に、エイの尾の特徴や、刺された場合に異物が残る可能性があるなどを伺いました。鳥羽水族館の方から丁寧に教えて頂きました。それを踏まえた上で処置しました。  翌日には腫れが強くなり、水疱が出来ていました。その後、水疱が破れてしまい、1週間以内に痛みも随分改善しました。  負傷2日後 負傷1か月後。ほとんど症状は無くなりました。 後で調べましたが、今回の患者様のように、エイによるけがは、浅瀬を歩いている時に生じ るそうです。エイを踏んでしまい刺されることが多いそうです。すり足で音を鳴らすとエイが逃げていくので刺されるリスクは低くなるそうです。  最後になりましたが、鳥羽水族館の皆さま、いろいろ教えて頂きありがとうございました。本当に助かりました。 

2023.08.13

開院6年目に入りました

暑い日が続きますね。開院して6年目になりました。クリニックとして、医師として、いろいろ改善点がありますが、今後もよろしくお願い致します。 お花をいただきました。ありがとうございました。

2023.08.01

日本臨床整形外科学会学術集会でセミナーの講師を行いました

千葉県幕張で行われた日本臨床整形外科学会学術集会にて、“骨粗鬆症治療におけるTreatment Gapをなくすために“というタイトルで、骨粗しょう症に関するセミナーの講師を担当しました。本セミナーでは8:00~9:00までの1時間を担当しました。学会の第1会場での講演で、講師に選ばれたことは名誉なことと思っています。座長の先生は、骨粗しょう症でご高名な先生でした。7:30頃に講師控室でセミナー内容や骨粗しょう症治療の問題点などをディスカッションし、座長の先生の知識の深さに感銘を受けました。 講演は朝早い時間にも関わらず、多くの先生方に参加をしていただきました。ありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。60分のセッションでしたので、講演は50分を予定し行いました。50分の講演終了後には質疑応答がありました。数多くの質問を頂きました。9:00からの次のセッションに影響が出てしまわないように、質問者がいらっしゃいましたが終了となってしまいました。活発な議論がないことも多々あるため、会場からの反応があると準備してきて良かったと感じました。 折角なので、講演内容を紹介したいと思います。“Treatment Gap”という言葉があります。和訳すると”治療のギャップ”となります。骨粗しょう症に限らず、病気の予防のために行う治療、例えば、高血圧や糖尿病、高脂血症などは、悪いイベントが生じないために治療を行います。いわば予防です。そのため、治療の効果を実感することは難しいです(イベントが生じないことが治療効果ですので、効果を実感しにくい)。ここに“Treatment Gap”が生じやすい原因の一つがあります。 本セミナーでは ①患者様側の問題で生じるギャップ; 治療の必要性をどうしても感じられない、継続するのが面倒。医療者側の働きかけも大切ですが、時間の制約などもあり限界があります。 ②医療者側の問題で生じるギャップ; 医療者が、治療の必要性がある患者様がいるにも関わらず、それに気づいていない。 ③ガイドラインで生じるギャップ; ガイドラインでは捉えられない状態で治療が漏れてしまう患者様がいるというギャップ。 について解説しました。特に②や③については、医療者側の考え方、理解により、すぐに変えられ、患者様の健康寿命に貢献しますので、時間をかけて解説をしました。それぞれの医師により考え方は違います。聴講して頂いた医師の方々の治療の一助になればと思います。 会場となった幕張メッセです。院長は20年ぶりに来ました。当時は医師2年目で、人工関節に関する発表で訪問しました。 第1会場でしたので収容できる人数も多いです。 発表中の様子です。

2023.07.17

全国講演会で発表しました

コロナによる制限も徐々に解除されています。勉強の場である講演会も、Webもまだまだ多いですが、現地集合のものも徐々に増えてきています。 院長は、年間20回程度の講演会の演者をしています。今回は、m3.comという医師向けのサイトを介した大規模講演会で演者を務めました。今回の勉強会は熊本大学の先生が座長で、私と獨協医科大学の先生が講師となりました。専門の業者さんの協力を得て、全国3カ所から中継でつなぎ講演会を行いました。 獨協大学の先生の発表は非常に勉強になりました。背骨の骨折の治療を保存治療(手術をしない)、手術療法に分けて解説して頂き、治療成績や問題点を解説して頂きました。 私は、骨粗しょう症の診断について、特に重症骨粗しょう症の診断について説明しました。重症骨粗しょう症とは、①骨折を2カ所以上している、②骨折が1ヵ所+骨密度が若い人の65%未満、③骨密度が60%未満、④背骨の骨折をしている人で、潰れ方がひどい等が該当することを伝えました。最近、Imminent Fracture Risk(差し迫った骨折リスク)という言葉が、骨粗しょう症分野で話題となっています。これは、骨折直後に、次の骨折が高確率に生じるという意味です。Imminent Fracture Riskを示す研究結果は、続々と報告されております。そのため骨折直後(1年以内)は、骨粗しょう症を、今までの概念(上述した①~④だけではなく)より重症と考えた方が良い意見もあります。そして、重症骨粗しょう症患者と診断した時には、内服など弱い治療ではなく、最初からガツンと強い治療をして骨折しにくい骨にして、その後内服薬などで地固めをする治療プランが提唱されています。 今回の講演会では3000名弱の医師が視聴されたそうです。少しでも治療のお役に立てればと思います。しばらく講演会や学会発表の予定が続きます。来週には千葉の学会での講演も控えております。またこちらでも報告させていただきます。 会場の風景です

2023.07.09
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