当院でのコロナウイルスワクチン接種業務は終了しました

ブログ 2022年5月8日

当院では令和3年夏に第1期のワクチン接種業務を行いました。令和4年2月にワクチン接種会場増設や接種している医療機関には増枠の要請がありました。そこで2期のワクチン業務を3月より開始しました。その後、約2ヵ月にわたり、主に日曜日と祝日に接種を行いました。5月7日で第2期のワクチン業務を終了となりました。多くの方に来院して頂きありがとうございました。

ワクチン業務について、皆さまに知っていただけるように医療機関側のシステムの一部を紹介します。桑名市の場合、前もって自院でのWeb予約枠を桑名市に申請します。その際はモデルナ社とファイザー社の予約枠をそれぞれ申請します。モデルナ社のワクチン供給は希望通りに供給されることが多いですが、ファイザー社のワクチン供給は実績や申請時期により供給される量に違いがあります。それぞれの医療機関で時間当たりに可能な接種人数を考え、Web予約枠を申請しますが、Web予約枠が埋まるかどうかは、もちろんわかりません(第2期ではこれに苦労しました)。申請に基づき、桑名市から週1回ワクチンが配送され医療機関に届きます。この時点でワクチンは冷凍から冷蔵保存となり、届いてから一定の期間内に接種しなければなりません。接種状況により翌週や翌々週のワクチン発注を調整できるのですが、発注と実使用が大きく異なると、在庫のワクチンが消費しきれず、どうしても余りが出ます。

第2期の開始時は接種希望者が多く、予約枠を開設すると予約が埋まっていきました。予約枠の設定は院長が最終決定しますが、“ワクチン接種会場増設や接種している医療機関には増枠要請があるくらいだから、かなりひっ迫しているだろう”と思い、1期の経験を踏まえ100名以上の接種を予定しました。当院ではモデルナ社の接種経験がなく、どれくらいの人がモデルナ社を希望されるかわかりませんでした。予約を開始してわかりましたが、想像以上にモデルナ社の人気がありませんでした。その上、モデルナ社のワクチンは1バイアルで15-20名の接種が可能なため、当初から、その人数の接種者を確保するが難しい状況でした(予約枠の設定と使用するワクチンバイアル数を計算するときに、小学校や中学校でならう最小公倍数をよく使いました。何気なく習っていたことが社会に出ても役に立ちますね)。そのため、モデルナ社の枠として用意した朝の2時間では予約枠80人に対して10名の予約など、困った状況が続きました。

4月になると予約状況に明らかな変化がありました。ファイザー社のワクチン予約ですら埋まらないことが多くなりました。ワクチン接種希望者自体が明らかに少ない印象でした。3月はファイザー社のワクチンなら200名の枠でも予約が入る可能性が高かったですが、4月には50名でも厳しい状況に変わりました(当院の場合です)。また、当日キャンセルが多くなりました。無駄を減らす観点から予約時間に来院されていない場合、クリニックから電話連絡をしますが、電話がつながらなかったり、電話がつながっても忘れていたため接種に行けないなど、がっかりすることが何度もありました。その後、できるだけ無駄のないようにワクチンを使用するため、職員さん家族や知人に声をかけて接種をしたり、金曜日や土曜日にも接種枠を増設しましたが、それでも破棄につながったものがあります。4月に入って接種者が少なくなった理由ですが、最も大きいのは接種率が低下したのだと思います。

今後のコロナウイルスの流行はわかりませんし、コロナウイルス感染による人体への影響(後遺症)がどの程度あるかはわからない点も多くあります。コロナウイルスの流行が終息し、以前の生活に戻れればとも思います。