アメニティについて

クリニックで快適に過ごしていただけるように、いろいろ考えることがあります。今回は、当院のトイレ設備について紹介させていただきます。トイレの利用については、人により感じ方が随分異なると認識しています。当院ではウォッシュレット備えていますが、使用をためらう方がいる方もいると思います。また便座についても、人の使用した後に座るのにためらいがある方もおられると思います。当院では除菌液を設置しています。設置を開始して、消費が予想以上に多く、想像しているより需要があることに気づきました。利用される方の快適性に役立てばと思います。 杖立てを欲しいという意見も頂きましたので、設置しました。

2023.03.06

三重県歯科衛生士会桑員支部の研修会に参加しました

本日は三重県歯科衛生士会桑員支部の研修会に参加しました。同会より講師の依頼を頂き、骨粗しょう症、骨粗しょう症と歯科分野との関係について取り上げて説明しました。多くの方に参加していただき、ありがとうございました。  講演の内容を少し紹介します。まず、骨粗しょう症の診断には、転倒などで骨折した経験があることが大切なことを説明しました。それ以外に骨密度が低い人も骨粗しょう症と診断されます。骨密度が低いことも大切な診断方法ですが、それ以上に大切なのか骨折の実績です。同じ人が何度も骨折しやすいことは、繰り返し報告されています。近年Treatment gapという言葉が論文で紹介されています。これは、治療を受けるべき人が治療に至らないギャップがあるという意味です。転倒して骨折を生じているため、骨粗しょう症であるにも関わらず、骨密度を測定して高値であったために骨粗しょう症ではないと医療者や患者さんが考え治療しないことがしばしばあります。こういったことがどうして間違っているのか、様々な研究結果を紹介しながら解説しました。  次に口腔内の状態と種々の全身疾患について案内しました。歯周病は肺炎、糖尿病、認知症、脳血管障害疾患、心血管障害疾患など多くの病気に関係していると考えられています。そのため、歯科検診などで歯を中心として口腔内の衛生環境を保つことは重要です。骨粗しょう症に関していえば、歯の本数が少なくなるほど骨粗しょう症の確率が高いとも言われています。  最後に薬剤関連性顎骨壊死についても最近の研究の一部を紹介しました。現在、顎骨壊死に関する新しいポジションペーパーが作成中です。正式な発表ではありませんので、修正される可能性もありますが、従来、抜歯後に生じるとされていた顎骨壊死は、感染症の側面が強くあり、抜歯後に生じるというより抜歯前から生じており、抜歯により顕在化するのではないかと考えられるようになってきています。また、一部の骨粗しょう症治療薬は抜歯前に休薬した方が良いかについては、以前から休薬するメリットがはっきりしないと言われていましたが、むしろ休薬しないことを弱く推奨するという流れになっています。これらは、様々な研究で指摘されていた内容です。そういった点についても説明しました。歯科衛生士の方からも質問を頂きました。歯科衛生士の方の患者さんを思う気持ちが伝わる質問でした。ただ、医科と歯科の連携を取りながら治療に当たっていくという姿は理想である反面、まだまだ不十分な状態です。講演会に参加して頂いた歯科医もいらっしゃいました。会の終了後にお話させていただき、歯科の立場も教えて頂きました。患者さんを中心に医科や歯科が連携し、よりより医療に繋がればと思いました。  大山田コミュニティープラザでの研修会の様子

2023.02.26

雪と転倒、骨折

1月25日は10年に一度とも言われる寒波でした。気象庁の発表によると、25日は桑名市の最低気温マイナス4.0度、最高気温0.6度で、平均気温はマイナス2.3度でした。雪もずいぶん降りました。当院は、桑名市の西寄りにあり、数㎝の積雪になりました。また、菰野町や藤原町などは、報道や患者様から伺うと随分な積雪だったそうです。 当院では25日早朝から雪かきを行いました。午前6時前には始まりましたが、午前6時にも関わらず、出勤のためかクリニック東側の道路は渋滞になっておりました。 1月25日朝の窓ガラスです。なかなか見られないのですが雪の結晶がきれいですね。 1月26日の様子です。25日の日中に雪はある程度溶けましたが、溶けた水が凍結しました。 雪になると、転倒し骨折する人が増えます。雪が降ると手首の骨折が増えます。今回の雪でも手首の骨折の方が来院されました。ここからは、医学の話になります。昨年、2022 FIFA ワールドカップでは、素晴らしいプレーが見られ、観戦された方は多いのではと思います。サッカーの試合では、しばしば転倒する選手がいます。1試合にのべ何回くらい転倒するのかわかりませんが、1試合戦って転倒をしていない選手の方が少ないのではと思います。転倒する選手は、大抵は手をついてダーメージを少なくしようとします。試合中に骨折して運ばれていく選手はほとんど見ません。先程、雪が降ると手首の骨折が増えると述べました。さらに情報を追加すると、雪の日に転倒して手首の骨折をされる方の大半は女性で、50代、60代が中心です。明らかな性別差や年齢に偏りがあります。雪の日になると50代や60代の女性に不幸が起こるわけではなく、平時でも手首の骨折をされる人は、同性代の女性が多いです。ただ、70代の方は雪の日には外出する頻度が少ないためだと思いますが、平時よりは雪の日の骨折は少ない印象です。 手首の骨折は、“(骨粗しょう症の)お知らせ骨折”とも呼ばれています。初めて骨折する部位として有名です。因みに初回の骨折部位として多いのは、肋骨や足首も挙げられます。これらは比較的早い時期から骨折リスクが高まります。手首については、論文でも、わざわざ50-60歳代に好発すると書かれています。手首の骨折は、一般の方や医療関係者も誤解している方が多いので特徴を書きます。まず、手首の骨折の方は、自分自身はすごい勢いで転倒したために骨折したと考えがちです。しかし、現実的に、サッカーの試合中に勢いよく転倒した選手が骨折することは非常に少なく、骨折する人の多くは女性で50-70歳代であるとの特徴があります。誤解しやすい点に“骨密度が高値の人が多い”ことも挙げられます。Treatment gap(治療すべき人と実際に治療している人の差)という言葉があります。手首の骨折でしばしば指摘されています。転倒して手首の骨折をした場合、他の病気から骨が弱くなっているなど特殊のケースを除いて、“転倒して手首の骨折”という事実で、次の骨折予防のために骨粗しょう症治療をしましょうとなっています。その一方、骨密度を測定して高値になると、その他の評価を忘れてしまうことが多くあります。これは世界中で見られる状態のようで、国際的に権威あるKanis先生の論文でも指摘されています(Kanis JA et al. Osteoporosis Int 2023 34:1-9)。また股関節周囲、背骨、手首の骨折を生じている人は、他部位の骨折確率が高いことが分かっており、Red flag(危険信号)であるとも言われています(Leboff M.S et al. Osteoporosis Int 2022 33:2049-2102)。 当院では、手首の骨折の方には特に骨粗しょう症治療を勧めていますが、ご自身の転倒は“たまたま”と思われる方が多く、治療に至らない方も多くいます。また他の先生に相談して、骨密度が高いから大丈夫と言われる方も、何人もいらっしゃいました。その方が骨折しなければいいのですが、骨折リスクの高い人(その代表が骨折したことがある人です)に対して、治療を行うのは医療経済的には、医療費の削減にもつながるという趣旨の研究結果は過去に多くあります。もし、手首の骨折をした方で、無治療の方がおれば治療を検討して下さい。ただ、小児の方は治療対象外です。 最後になりますが、お願いがあります。平時より当院並びにモール駐車場を通り抜け目的に利用される方がいらっしゃいます。積雪のある日は、暗い時間から雪かきをしています。雪かき中は、職員は周辺を見る余裕もなく、視界も悪く、また平時でいう通行路も作業をしています。通り抜けする車があることを想定していません。雪の日に通り抜けをされますと、通り抜けするドライバーもまさか人がいるとも思わず、雪かき中の職員と事故の可能性が高く危険です。駐車場は道路ではなく私有地であることも併せてご理解いただき、どうぞおやめになってください。

2023.01.31

新年の挨拶

新年、おめでとうございます。本年も、皆さまにとって良い時間が過ごせることを祈っております。旧年には様々なことがありました。前年から続くコロナウイルス感染の流行、北京冬季五輪、ロシアによるウクライナ侵攻、安倍元総理への襲撃事件、そして2022FIFAワールドカップなどが印象的に残っています。ロシアによるウクライナ侵攻や安倍元総理への襲撃事件は、こんなことが起きても良いものだろうかと憤りを感じてしまいます。 ロシアによるウクライナ侵攻は、人道的にも大きな問題です。また、経済面から見ても、ウクライナ侵攻は、局所の問題にとどまらず、例えばエネルギーや食物、それをきっかけにした幅広い物の値上げに繋がりました。日本から8000kmも離れたウクライナという国の出来事が、近くの国や地域だけではなく、日本にも大きな影響が出る、世界は繋がっていることを改めて強く認識されられるきっかけになりました。15年ほど前、私の恩師の先生にインターネットを通じて世界と繋がっていると教えて頂きました。論文を読んだり、論文を発表したり、海外で発表したりすることを勧められ、指導をして頂きました。その習慣は現在も続いています。様々な研究から、新しい知見が発見され続けています。本年も、多くの論文などから情報を収集して診療に役立てたいと思います。何卒よろしくお願い致します。 さて、当院では毎年、門松を飾っています。門松は左右一対で、雄松と雌松があるようです。 玄関前にある雄松の方の門松です

2023.01.02

ルービックキューブ

2022.7.4にブログで書きましたルービックキューブについてです。待ち時間に利用していただいている方もいらっしゃいます。ありがとうございます。一度面が崩れると、なかなか完成できませんが、ふいに完成した状態で戻していただけることがあります。先日、久々に完成された方がいました。今回、完成した方は、小学3年生の児童でした。どうして完成できるのか質問したところ、YouTube®をみて上達したそうです。この児童のお兄さんも上手だそうです。ルービックキューブはやり方にある程度、“型”があります。実は私も、YouTube®などを見ましたが、マスターできていません。 ルービックキューブを通して、新しい会話や頭の体操になればと思います。それにしてもルービックキューブというものを考えた人が凄いですよね。

2022.11.25
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