痛みと骨粗しょう症の勉強会に参加しました

ブログ 2026年9月6日

こんにちは。徐々に涼しくなってきましたね。この時期になってくると、夜の涼しさが顕著になり、季節が秋に変わっていると感じます。

先日、東京で行われた“痛みと骨粗しょう症の勉強会”に参加しました。概要や学んだことを報告させていただきます。

本講演会の講師の先生は3人でした。1人目の講師は、痛みを感じ整形外科を受診する患者さんに骨粗しょう症を多く併発していることを、自院のデータを示しながら説明して頂きました。

2人目の講師は大学病院の痛みセンターに勤務されている整形外科医でした。とても興味深い内容でした。痛みは、様々な機序から生じます。 大まかな流れとしては、

    これ対しては炎症を抑える薬を使用します。

    これに対してはこのような疼痛に対応する薬剤が使用されます。さらに今後、新たな薬が開発される余地は大いにあります。よく、「痛み止めは体に悪いから」と使用を頑なに控える患者さんがいます。薬剤を控える患者様と、必要に応じてお薬を適切に使用される患者様と比べたとき、「痛みが早く取れるというメリット」と「薬の副作用」のバランスに悩むだけでなく、「初期に薬剤を使用しなかったために痛みが慢性化してしまう」という大きなリスクに悩みます。最終的にどちらの対応が患者さんにとって良かったのか、その結果を比較した臨床試験があると良いなと、日々疑問をもちながら診療しています。

    また、勉強会では、あるジャンルの薬剤がテーマになっており、どういった患者さんに効果が発揮しやすいか、あるいは効果が出にくいかについても解説がありました。 この先生の講演で特に印象的だったのは、痛みが頑固でその程度・訴えが強い患者さんの中には、発達障害・発達遅滞(神経発達症)の方が多くいるという点です。診療でのありがちな具体的な例を用いて説明していただきました。例えば、時々診察終了後に質問があるために再度ドアをノックされる患者さん、「全部検査してほしい」と言われる患者さん、あるいは「同じ質問を繰り返される」ような患者さんの中には、発達障害・発達遅滞(神経発達症)の可能性があるそうです。そして、そういった方々が感じている痛みは一般的な薬物治療では効果が出にくい機序であるため、薬物治療が無効な場合が多いというお話でした。 その他、労災や交通事故の患者さんの一部にも、お薬が効きにくい人がいるとのことです。これは“疾病利得”という原理からです。疾病利得とは、病気やケガでいることによって(無意識に)得られるメリットのことです。労災保険の手厚い制度が、期せずしてこの利得を強めてしまい、結果として治療や復職の長期化につながることが指摘されています。 痛みの発生には様々な側面があり、当院では気分転換も大切と考えていますので、痛みが長期化する患者さんには適宜運動をおすすめしています。運動には、痛みに対する感じ方を和らげる効果もありますので、当院の診療でも大切にしていきたいと考えています。

    3人目の講師は、骨粗しょう症やリウマチの分野で特に高名な先生でした。非常に分かりやすいお話でした。 講演では、骨粗しょう症の治療介入率(治療を始める人の割合)や継続率が低いことが非常に問題であり、“人生100年時代”を迎えつつある現在、それが健康を失っている大きな原因の一つであると説明されていました。 その中で、大腿骨の骨折には依然として多くの問題があるにもかかわらず、患者さんやご家族、国民の間に切迫感が少ないことが指摘されました。大腿骨骨折発生後5年以内の死亡率は非常に高い(がんの5年生存率と比べても遜色ない)にもかかわらず、世間一般では、がんに対しては「人生の重大な危機」として強い恐怖心を抱くのに対し、大腿骨骨折については「ただ骨が折れただけ」と過小評価(軽視)してしまう傾向があります。

    ここで、講演会では使用されていない香港における興味深いデータをご紹介します(図4)。

    香港の患者データベースを用いた調査(50歳以上、53,856例等)によると、年齢を統計的に調整(考慮)しても、大腿骨近位部骨折後の5年死亡率は、肺がんなど一部の難治性がんを除き、さまざまながんと比べても遜色ないほど高いことが示されています。肺がんや腎臓がん、膵がんなどのように生存率が極めて低いがんと比べればまだ穏やかではあるものの、決して軽視してよいものではありません。

    さらに、骨粗しょう症による骨折は、金銭的にも大きな影響(損失)を患者さんやご家族にもたらします(図5)。

    骨折後に「雇用形態を変更した介護者(主にご家族)」の割合は68.3%にものぼるという報告があります。お若いうちの骨折であればここまで大きな影響は出ないかもしれませんが、ご高齢になって生じる大腿骨骨折に関しては、患者さんご本人の生命や身体機能だけでなく、支えるご家族の生活や人生設計にも甚大な影響が生じるのです。

    勉強会に参加すると、普段自分が気付かない観点から新しい情報を得ることができ、今後の診療に大いに役立ちます。今回の学びを、今後のより良い治療に繋げていきたいと思います。

    #整形外科 #骨粗しょう症 #痛み #中枢感作 #大腿骨骨折 #にいみ整形外科

    (※このブログ記事は、AI(Gemini)の支援を受けて作成しています。)