腎臓内科の先生と勉強会を開催しました 

お知らせ, ブログ 2023年10月21日

骨粗しょう症は大きく、原発性と続発性(二次性)に分かれます。皆さんの身長が異なるように、骨の強さ(骨折しやすさ)は体質により異なります。原発性は、明確な理由はなく骨が弱い状態です。続発性(二次性)は、何か別の病気や理由があって骨が弱い状態です。 

続発性(二次性)の代表的な状態は、①ステロイド内服のため、②副甲状腺機能亢進症のため、③不動性のため、④卵巣摘出のため、そして⑤腎臓の機能が悪くなったため、も挙げられます。腎臓が悪い人は多くいます。腎臓が悪いと、それを補うために副甲状腺機能亢進症となってしまいます。その結果、骨粗しょう症が進んでしまいます。腎臓が悪い方は、骨粗しょう症になりやすばかりか、骨粗しょう症の治療で副作用が出やすいのも悩ましいところです。そのため、薬剤選択も制限されます。当院でも、骨粗しょう症の重症度に応じて、より慎重に薬剤選択をしています。今回の勉強会では、腎臓内科の先生の立場からも様々なお話を伺いました。特にカルシウム濃度が高いことが腎臓にとっては問題であることを教えて頂きました。当院では、治療開始前に状態確認を行い、治療開始1ヵ月、その後は4ヵ月ごとに血液検査をしています。ただ、腎臓内科の先生の意見を伺い、一部の薬剤では、腎臓が悪い方では、より丁寧なケアが必要であることを認識しました。 

 話が変わりますが、本日は関節リウマチの勉強会に出席しました。その勉強会でも、薬物治療時には副作用のケアが特に必要で、そのためには処方医が勉強をする必要があることが話題になっていました。 

整形外科は“痛み”と密接に関係している科です。痛み止めの一部は、腎機能へ影響があります。腎臓内科の先生から教えて頂いた腎臓ケアの大切さを念頭に、今後も治療に当たりたいと思います。