今回は珍しいケガの紹介です。ブログの記事にする事について患者様から許可を頂きましたので、今回ご紹介させていただきます。
先日、河口近くでエイに刺された方が来院されました。浅瀬を歩いていたところ、エイに刺されたそうです。傷は小さいのですが、出血が止まらず、非常に強く痛がっていました。

様々な生き物による刺し傷、咬み傷があります。全ての特色を知るのは難しいです。本患者様は、局所の所見は小さな傷がある程度でしたが、出血が止まらず、痛みも強いことから毒(化学的な損傷)による症状が強く出ていることが考えられました。エイの生態や、エイによる刺傷の特徴が分からなかったために、すぐに調べました。さらに、鳥羽水族館に電話連絡し、エイによる刺し傷の特徴を教えて頂きました。特に、エイの尾の特徴や、刺された場合に異物が残る可能性があるなどを伺いました。鳥羽水族館の方から丁寧に教えて頂きました。それを踏まえた上で処置しました。
翌日には腫れが強くなり、水疱が出来ていました。その後、水疱が破れてしまい、1週間以内に痛みも随分改善しました。


後で調べましたが、今回の患者様のように、エイによるけがは、浅瀬を歩いている時に生じ るそうです。エイを踏んでしまい刺されることが多いそうです。すり足で音を鳴らすとエイが逃げていくので刺されるリスクは低くなるそうです。
最後になりましたが、鳥羽水族館の皆さま、いろいろ教えて頂きありがとうございました。本当に助かりました。