当院にはMRI装置があります。 画像検査には単純レントゲン 、CT、 MRIと種別があります。
CTやMRIが単純レントゲンに比べて優れていると思われている方が多いと思いますが、これは正しいとも言えません。それぞれに長所や短所があります。
単純レントゲンは非常に多くの情報が得られます 。
MRIは軟部組織と呼ばれる、骨以外の描出に優れています。また、単純レントゲンではわからない、いわゆる“ヒビ”の状態把握もできます。ただ完全にずれている場合は、単純レントゲンやCTの方が骨折診断のためだけなら有用な検査だと思います。
当院では問診や診察所見、単純レントゲン後にMRI撮影が望ましい方にはMRI検査を勧めています。MRI検査の精度の向上のためには、機械の性能だけではなく、撮影条件、コイルの種類も大切です。
今回、2種類のコイルを購入しましたので紹介します。
一つ目はボディコイルと呼ばれるコイルです。
左が従来から使用しているボディコイルです。右は今回新たに購入したサイズが大きいボディコイルです。これにより体の大きな患者様の腰や骨盤の撮影や両側大腿部を同時に撮影することができるようになりました。
もう一つはリストコイルと呼ばれるコイルです。
手首の怪我や指や趾(足の指)を詳細に見たい場合に使用します。
コイルの値段は非常に高く、コイル1個で車一台分に相当するほどです。今回購入した2つのコイルは使用頻度が少ないことが想定されますが、上手に運用し、よりよい画像を得て診療に活かしていきたいと思います。