骨粗しょう症に関する動画撮影がありました

ブログ 2021年2月18日

医師向けのサイトの一つであるm3.comで放送される動画の撮影がありました。同サイトは登録医師が多く、骨粗しょう症に関する薬剤を販売している会社からの依頼で撮影が行われました。

動画の趣旨について紹介します。骨の強さ(骨折しやすさ、あるいは骨折しにくさ)は、骨密度だけでは決まりません。2000年にNIHコンセンサスステイトメントとよばれるものが示されました。これは骨粗しょう症のエキスパートの先生が集まり意見を集約したものです。その中で、骨の強さ(骨強度)は骨密度と骨質の2つからなっていることが示されました。骨密度が高くても骨折する人は多くいます。理由として、骨密度の測定の方法が不適切だったり、骨密度検査の弱点として、骨密度値が見かけ上高く見えてしまうことが挙げられます。こういったことは医療者の知識が増えれば、そういった弱点を考慮することでカバーできる部分もあります。

ただ、骨密度は骨強度の一面だけを見ているために、骨密度だけでは把握できない点もあります。骨密度検査の正しい位置づけを啓発することで、多くの医師に、より正確な骨折リスク評価をして頂ければと思い、製薬メーカーと相談して今回の放送内容となりました。

m3.comは医師向けサイトですので、それ以外の方の視聴は難しいですが、院内で動画を見て頂ければと思います。

院内での撮影の様子